人活辞典

世間人間で恙無く暮らすための道しるべとなるように書いているつもり

焙煎式人素結晶抽出装置(プロトタイプ・牛型)

baisenshiki-jinsokessyocyusyutusouthi(purototaipu/ushigata)

人素結晶を人体から取り出すための装置。その原型。

古代ギリシャの植民都市アグラガスの僭主ファラリス(BC554没)がアテナイの真鍮鋳物師ペリロスに考案させた処刑器具「ファラリスの雄牛」は考案者のペリロスが最初の犠牲者となりファラリス自身が最後の犠牲者となったことで有名。

人類の愚かさを広く世界に再認識させるための企画展「愚劣人類文明展」の展示物として忠実に再現された「ファラリスの雄牛」を見た発明家のタフタフ・メォギグモッ(RC2690~RC2781)がこの処刑装置を人素結晶の抽出装置として機能させることを思いつき、「情熱的かつ可及的速やか」に実践し成功させた。古代人類の処刑器具とその構造は一致している。

 

 人素…人類文明の発展により地球上に排出された様々な化学物質のこと。人類は廃棄物処理技術を確立しないうちに様々な発明を実用化して使用、その結果人類由来の様々な有害物質を地球上に拡散させるという大罪を犯した。

人類の身勝手な行動によりばらまかれた人素によって人類以外の存在達の無数の命が失われた。これに憂いた大いなる存在は人類以外の全ての存在に対し「人素透過の法則」を適用した。それより後、地球上に遍く存在している人素は人類以外の存在には全く害を及ぼすことはないが、人類に対しては有害物質として作用するようになった。

人素結晶…人類の体内に蓄積した「人素」が濃縮固定化した物質の総称。有害化学物質の総称である「人素」は人類のみに有害物質として作用するが、人体内で濃縮結晶化すると、「人類自身には見ることも触ることも出来ず検査機器での検出も不可能な正体不明の存在」となる。人類以外の存在は人類を捕食することで人素結晶を体内に取り込み有効活用できる。

人類以外の生物には「人素結晶を分解し超越物理活力として出力する能力」が与えられた。しかし、地球と人外存在に対する罪により人類にはこの能力は与えられなかったので、人類が人類を捕食しても超越物理活力を発揮することは出来ない。

 

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処刑器具「ファラリスの雄牛」

焙煎式人素結晶抽出装置(プロトタイプ・牛型)の原型